「ザ刀剣」(東京富士美術館)を見てきました

4月8日に東京富士美術館で開催している「ザ刀剣」展を見てきました。
開催は、2016年3月29日から7月3日までで、前期と後期に別れ展示替えをするようです。
甥にせがまれ色々解説しながらの見学でしたが、8日の観客はさほど多くなくゆったりと3時間くらい見学しました。
展示品の中でも、重要文化財に指定されている古伯耆の「有綱」の太刀は素晴らしかった。
古伯耆物とは平安時代末期頃の伯耆国、現在の鳥取県にあたるわけで、この時代この地域で製作された刀剣を指します。
古伯耆物云えば、中でも「安綱」や「大原真守」などはよく見ます。それらの太刀には共通した点があり、地鉄は板目肌が肌立ち、刃文には焼落しが見られるなど特徴的です。
しかし、この展示されている「有綱」の太刀は、銘が刀銘に切っていることも特徴ですが、加えて、焼落しがないこと、地鉄が精美であることなど、「安綱」や「真守」などと比較すると、古伯耆物とは思えぬ驚きがあり、これは一見の価値があります。
(この「有綱」の太刀は、日本美術刀剣保存協会発行の機関紙「刀剣美術」四月号に、名刀鑑賞として掲載されています)
他にも色々展示されていましたが、カメラを持っていくのを忘れ、写真を撮れなかったのが残念でした。次の展示替えには忘れずカメラを持っていきたいですね。

「ザ刀剣」東京富士美術館入場券