人魂を見たことがありますか?

貴方は人魂って存在すると思いますか?
この話は私の体験です。このようなことを書こうと思ったのは、先週母が永眠したことによるところがあります。

人魂とは、夜間などに空中を浮遊する火の玉と云われたり、また、墓地などでリンが燃える現象などとも云われています。
実話、私は52年位前に見たことがあります。当時中学1・2年生でしたが、今でも鮮明に記憶しています。
私が住んでいる所は、街灯がほとんど無いような田舎でして、夜の灯りと云えば近所にある火の見櫓の外灯ぐらいです。
そこには、夏になると外灯を目指してカブト虫やクワガタなどがよく飛んできていて、路上に落ちていました。
その日は、8月の夏休み期間中のことで、午後8時くらいだったと思います。
いつものようにカブト虫を捕りにに行こうと外に出たその時でした。なんと空中に火の玉が浮遊しているのではありませんか。
直感的に、今まで聞いたことがある人魂だと思いました。次にいったい何処から来たのだろうかと。
私の家の前は道路があり、その向こうは崖になっていて、下には川が流れています。その川の上流から来たようでした。次に何処へ行くのか気になりじっと目で追っていました。
人魂と思われる物体は、大きさがソフトボールくらいで、橙色に燃え、炎の尾をひています。飛んでる高さは、二階屋の屋根の高さくらいです。速度は人が歩く速度で、小刻みに上下に動きながら移動しています。それは浮遊ではなく、明らかに目標に向かい、意志を持ってまっしぐらに進んでいるように見えました。
やがて人魂は三軒先の二階の屋根を越えた所で見えなくなり、私はその家が火事になるのではないかと心配になり、しばらく様子を見ていました。見届けた後、家に入り姉に今人魂を見たと告げると、何処の家から出たと言うので変だなと思ったことが今でも忘れられません。
あれだけ派手に橙色に燃え尾を引いた玉が飛んでいたら、多くの人が目撃したと思われるところですが、恐らく、目的地近くまでは見えない状態で飛んできて、近づと人魂は高揚し、燃えたような姿を出現するのではないかと、私は想像しています。