初期の九八式軍刀拵がついています。無銘となっていますが備前伝の寛文新刀です。 登録は昭和60年 神奈川県教育委員会です。
説明
この刀は無銘で、時代は江戸時代寛文頃と思われます。地刃の出来は上手で、匂出来の互の目に角がかる互の目を焼き、足・葉が盛んに入り、備前伝を意識した作品です。中心は銘を消した痕跡があり、恐らく、元の銘を削り備前国長船某と切られていたのではないかと思われます。しかし、見識のある人物がその刀の良さを伝えるために、敢えて再び銘を削り無銘とした様に思います。保存刀剣の審査に出してもよい刀です。
現在の刀身の状態は小さな刃こぼれと錆が散見されます。
附属の九八式軍刀拵えは初期型のもので、鍔は厚く透かし鍔です。金具の番号は鍔・切羽・駐爪、また柄も8番で揃っています。鉄鞘は一ヶ所凹みがあります。また、鯉口の金物に片方のネジが欠落しています。細かくは若干緩みや錆びもありますが、総じてコレクションに加えてよいレベルでしょう。
詳細画像
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