刀身画像を見る上で知っておくべき事があります。
インターネット販売においては商品画像で販売を大きく左右することになります。
そのため綺麗に写真撮影することに販売店では力を入れています。
その中でもやってはいけないことは欠点を隠すための画像修正です。実物の商品を見ないで購入するお客様を欺く行為です。
しかし、欠点はつきものですから、その許容範囲を見極めるためにも幾つかの画像を見ていきましょう。
まず、刀身の傷ですが、画像での傷の見え方は一般的に白く現れて見えるのが鍛え傷やヒケです。
ここで注意が必要となるのが地鉄が肌立っている場合も鍛え肌が白く写りますがこれは傷とは云いません。
１，この画像は平地に出た鍛えキズです。平地のキズは小さくても気になります。
２，この画像は鎬地に出た鍛えキズです。鎬に出た鍛えキズは許容される場合があります。
次は黒く写っている部分です。一般的に黒く見える部分は錆びだけではなく、光を反射しててかっている場合もあります。
３，この画像は黒い部分が大きく目立っていますが錆びではなく、砥石を当てたため光っている部分です。
４，この画像は黒く小さい斑点が点在しており、錆が発生していることが分かります。
傷の現れる場所は、平地だけではなく鎬や刃中にも出る場合があります。特に鎬部分には鍛え傷が出やすく、また、しなえ等も出る刀もあります。また、刃中にあっては刃縁に出る刃がらみ等もあります。
それ故、下の刀身画像のような、鎬の部分を黒や白くして見せたり、刃中を真っ白に見せるのは結果として傷隠しになってしまいます。
無銘でも刀身にキズがなく綺麗な地鉄の刀。また、キズなど欠点の多い刀があります。
刀身は折返し鍛錬されていますから大なり小なり傷はあるものです。
ですから、購入を決める前に販売店によく聞いてみることが大事です。
