日本美術刀剣保存協会で審査発行している特別保存刀剣鑑定書の審査基準が下がったのでしょうか、近頃はこんな刀が特別保存になるのかと、思うようなものがあります。
過去には、昭和四十年ころから発行した特別貴重刀剣認定書なるものを乱発し、その結果、特別貴重刀剣認定書の信頼性が失われることになりました。
信頼を失墜させた日本美術刀剣保存協会は、それに替わる保存・特別刀剣鑑定書を発行することになりました。これが日本美術刀剣保存協会にとって実に大きなプラス効果をもたらしました。何と言っても、鑑定審査料の二重取りのようなもので、大きな利益をもたらすことになりました。少々非難されようが屁の河童と云ったところでしょうか。
今、この鑑定書になってから三十有余年になり、大方の刀は出尽くしたでしょうから、審査基準を下げて鑑定料を稼ぐ必要に迫られたか知りませんが、特別保存鑑定書を乱発しているのではないと、とれるように思われます。
他の刀の販売業者も言ってました。やたらと特別保存刀剣に合格する刀があるので、特別保存刀剣の権威が下がっているよなことになり、市場で売るにも値が下がって困ると。
嘗ての甲種特別貴重刀剣のように、重要刀剣と特別保存刀剣の間に、もう一つ設ける日が来るのでしょうか。