「州」と読まない登録証があります

きょうは、中心の銘文で「州」を読めていない登録証を照会します。
登録証の銘
この登録証では銘文を「豊川」と読み、川の右上に点を打っています。これはどの様な意味があるのでしょう。「川」に似て川ではないと云うのでしょうか。どうせ書くなら、そのまま書き写せばよいのにおかしな事をするもんだ。

刀身中心の銘
実際の中心の銘を見ると「州」とは読めない、「川」に縦棒が一本多くある文字にも見えます。
しかし、よく見ると、一画目を左上に打ち、二画目は一画目につなげて切っています。三画目と四画目も同様に切っています。州という文字は横に広がりやすいので、敢えて変わった書体に切るのでしょう。他の刀工でも、「州」は特徴のある切り方をしているものを見ます。
敢えて登録証の訂正はしません。